※この記事は2019年8月25日のものです。
「ご主人呼んできて!」
助産師さんが分娩室の扉の外にいる私を呼ぶ声が聞こえてきました。わが子の出産シーンを撮影したかったのでお産に立合う予定だったのですが、出産の直前までは外で待っていてほしいという妻の希望で、分娩室の外で待っているところでした。
それまで姿が見えてはいなかったものの、陣痛がきて丸2日たっている妻の苦しそうにいきむ声、いきみといきみの間の重苦しい息継ぎ、助産師さん達の掛け声等が丸聞こえだったので、カメラを握ったまま待っている私は自分も出産をしている様な気持ちになり、じっとりと脂汗をかいていました。男性には耐えられない痛みとはよく聞きますが、本当にそうなのでしょう。私は声を聞いているだけでもギリギリ耐えれているという感じでした。今か今かと待っているというより「早く無事に終わってくれ」と願っているところでした。
「はい、ここにいます」と助産師さんに答えた私は、すぐに分娩室に入っていきました。まさにもうちょっとで産まれるといった感じでした。いつも検診のときは小さな声でボソボソ喋る先生が、ハッキリした滑舌で大きな声で指示をだしたり、妻に声をかけてくれたりしてくれました。本番の先生はまるで別人です。助産師さん達が「もうすぐ赤ちゃんに会えますよ!頑張って!」「声は出さずにいきんで」「体を反らせないで」等と慣れた様子で声かけをしてくれました。私も妻に「頑張れ」と声をかけたいところでしたが、本当に声をかけたら後で本気で怒られそうなくらいピリピリした雰囲気だったので、心の中で「頑張れ頑張れ」と応援しました。
一人の助産師さんが「お手伝いさせて頂きます」といって妻のお腹を上からぐいっと押さえ、先生が「もうちょっとだから最後にもう一回いきんで!」とハッキリした声かけをし、それに従って衰弱しきった妻が「最後のいきみ」といった感じの重苦しい息を漏らした次の瞬間
「おめでとうございます。21時2分です」と助産師さんの優しい声
その声をきいたとたんに目がかっと熱くなり、視界がゆらゆらに歪んでしまいました。
助産師さんが、今誕生したばかりのまだへその緒がついたままの彼を見せてくれた状態で、ぴたっと止まってくれていました。私が写真を撮るのを待ってくれているのに気付いて、涙がパッとひきました。お陰で産まれたばかりで、シワシワの息子の写真を収めることができました。
妻はしばらく放心状態でしたが、息子の顔をみたとたん子供の様に泣いていました。
3662gのビッグベイビーでした。デカイ!どおりでなかなか出てこないわけだ!
産んでくれた妻に感謝。そして全ての母親を本当に尊敬します。
これからも子供の写真をちょいちょいアップしていこうと思いますので、親バカブログにお付き合い下さい(笑)
今回は仕事と関係の無い話でしたが、福岡の出張撮影のご依頼は是非RYO PHOTOまで!!
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