三脚紹介の写真

三脚の購入検討時の参考に!!三脚の種類と特徴の解説 

はじめに

写真用の三脚を買おうと思っているけど、いろんな種類がありすぎて何を買ったら良いか分からないという方いらっしゃいませんか?

そんな人の為に今回は三脚の種類をざっくりと解説したいと思います。

POINT 1 三脚の素材

三脚の素材はカーボン、アルミが多いです。ジュラルミン製のしっかりとしたもの等もあります。

カーボン製が軽いので携帯性で有利ですが、アルミ製の方が重いので安定性の面で有利となります。

POINT 2 三脚の大きさ・パイプの太さ

三脚の大きさや、パイプの太さは様々で、当然大きく、パイプが太く、重い三脚の方が安定感という意味では有利ですが、持ち運びには当然軽い三脚の方が有利です。

三脚の解説の写真

POINT 3 全高(どこまで高く出来るか) ・地上最低高(どこまで低く出来るか)

どこまで高くできるか、逆にどこまで低くできるかも、様々です。

私は足が3段伸縮タイプのものしか持っていませんが、4段伸縮、5段伸縮のタイプもあります。

同タイプの三脚の場合伸縮の段数が多い程脚が長く伸ばせるので、全高が高くなります。デメリットとしては伸びる脚の分重くなります。

三段伸縮三脚の写真

上の3段伸縮タイプの三脚は、伸ばせば174cmの私の身長より高くなります。

 

また、変形して超低アングルで撮影出来る様になるタイプもあります。

 

この三脚の脚を

三脚の説明の写真

全て伸縮して

三脚の説明の写真

センターポールを取り外し

三脚の説明の写真

足のロックを解除して通常時よりも脚を広く開きます。

三脚の説明の写真

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すると超低アングルバージョンに変形できます。

三脚の説明の写真

三脚の説明の写真

この三脚は小型ですが、もっと大きいタイプの三脚にこの機構が付いているものもあります。

POINT 4 脚のロックはレバー式かナット式か

脚を止めるのロックの形式はレバー式と、ナット式のものがあります。

レバー式は下の写真の様にレバーを倒して締め込み、脚をロックする機構です。

レバー式三脚の写真

一方、ナット式はネジのように脚の節目の部品を回すことによって脚を固定します。

ナット式三脚の写真

 

もちろんレバー式の方が簡単に伸縮できますが、長期間使用をしているとロックが緩んできてしまうというデメリットがあります。この三脚の場合は六角レンチで閉めれば復活しますが、六角レンチがその場になければ足を伸ばせないという事になります。

一般的にはレバー式よりナット式の方がしっかりとまるといわれていますが、最近の三脚はロック式でもしっかりとまる様です。私はレバー式の三脚を使用して今のところ不便だったことはありません。

POINT 5 エレベーターの有無・スライド幅

エレベーターとは、センターポール(中心の芯の様なもの)を上下させる事で、脚を伸ばさなくても高さを出す事が出来る機構です。

三脚のエレベーターの写真

高さの微調整をする際にわざわざ足を伸ばさなくても良いのでとても便利です。

この様なギア式でハンドルを回して調整するものと、

三脚の写真

センターポールをネジ一つで固定しているハンドル無のものもあります。

三脚の写真

デメリットとして、エレベーターを上げる程安定感が失われていきます。

三脚の大きさ(センターポールの太さ)にもよりますが、安定感を出したい時にはエレベーターを使用しないか、使用しても少ししか伸ばさないのが一般的です。

もちろん大きなサイズの三脚でエレベーターを最大まで伸ばしても安定感抜群のものもあります。

 

エレベーターの有無、エレベーターのスライド幅(センターポールの長さ=どれだけ伸ばせるか)も様々なのでチェックするポイントだと思います。

POINT 6 本体と雲台の分離が出来るか

一部を除いてほとんどの三脚はカメラを載せる雲台の部分と、三脚本体が分離する事がで出来、様々な組み合わせが可能です。

センターポールをしっかりと留めて雲台部分を回転させると

雲台を取り外す事が出来ます。

規格さえあえば異なるメーカーの本体と雲台を組み合わせる事も可能です。

私が三脚現在使用している三脚2つは別に深いこだわりがあるわけではありませんが。本体と雲台がばらばらのメーカーの物がついています。

POINT 7 自由雲台 or 3WAY雲台

写真用の雲台は大きく分けて、自由雲台(ボール雲台)と、3WAY雲台があります。他にギア式やビデオ用雲台などもありますが、今回は省きます。

 

3WAY雲台

三脚の解説の写真

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3WAY雲台はよく見かける形だと思います。2本のハンドルで水平方向と、垂直方向の調整して、根元のネジ等で回転方向を調整します。(ハンドル3本のタイプもあります)

三脚の解説の写真

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縦方向、横方向、回転の3つを調整できるので3ウェイ雲台といわれています。

ハンドルやネジを締めるととまり、緩めると動くという機構です。

一度構図を決めた後でも微調整がし易いのでとても便利です。私はこの3ウェイタイプしか使用していません。

 

自由雲台と比較してのデメリットは操作に慣れが必要な事と、大きくてかさばる事です。

最初は操作に戸惑うかもしれませんが、少し慣れる(動きが理解できる)と簡単です。

また、自由雲台よりかはかさばりますがほとんどのタイプが水平方向のハンドルが外れて

三脚の解説の写真

この様にコンパクトになるものが多いです。

 

 

自由雲台(ボール雲台)

三脚の解説の写真

三脚の解説の写真

自由雲台は3WAY雲台と比べるとコンパクトで軽く、3WAY雲台になれていない方でも感覚で簡単に扱えるというメリットがあります。ネジひとつを緩めればボールが自由に動くので、回転、水平、垂直と自由に動かせます。

三脚の解説の写真

3WAY雲台と比較してのデメリットは、ものによっては固定力に欠けるという事と、3ウェイと比較して微調整がしずらいという事です。

自由雲台の固定力の話ですが、ものによるらしいのですが、水平、垂直は安定していても、縦方向に固定した時や、前後に傾けて固定した時に、カメラやレンズの重さで動いてしまう事があります。

私は自由雲台は嫌いなので使用しませんが、知り合いのカメラマンの話によると高級な自由雲台をしようしても微妙に動いてしまうとの事でした。また、外れを引くと全くとまらないらしいです。

自由雲台の微調整のしにくさですが、ネジひとつで全ての動きを固定しているので、カメラをしっかり持っていないと、ネジを緩めた瞬間大きく動いてしまって最初からやりなおしという感じになります。正直とってもイラッとするので、私は自由雲台が嫌いで使用していません。

もちろん個人の感想です。どちらの雲台が優れているとか、劣っているという事ではありません。それぞれメリット、デメリットがあるのでご自身に合ったものを選ぶと良いと思います。

POINT 8 雲台のクイックシューの有無

雲台のタイプにはクイックシューつきのものと無い物があります。

クイックシュートとは、カメラの脱着を簡単にする為の機構です。雲台の上部がプレートになっていて、付け外しが出来ます。

プレート部分をネジでカメラに固定してしまえば、カメラの脱着部分がレバーひとつで可能になります。

三脚の写真

三脚の解説の写真

とても便利な機構なのですが、私は嫌いです。

なぜかというと三脚を使用しない事の方が多いのに、ずっとプレートを着けておかないといけないのが邪魔なのと、使用しているうちにプレートとカメラをとめるネジが緩んでくるのですが、そのネジを締めるためにいちいち三脚からカメラを外さないといけないので、わずわらしいからです。

これも勿論個人の意見です。

 

ではクイックシュー無しのタイプの3WAY雲台にどの様にしてカメラを取り付けるかというと。台の裏側につまみが二重のネジがついています。まず細いネジを締めた後、奥の太いネジを締める事でしっかりととまります。

三脚の写真三脚の写真

三脚の解説の写真

写真の様に縦向きにすると、取り付けやすくなります。

勿論クイックシューと比較すると脱着に少し時間がかかりますが、これも慣れると素早く脱着できる様になります。

私の所有している3タイプの三脚のご紹介

ここからは私が所有している三脚を3タイプご紹介させて頂きます。

3つとも既に廃番になっているので、現在全く同じものを新品で購入はできません。あくまで3タイプの三脚の紹介という事でご理解頂ければと思います。

 

SLIK製F740

三脚の写真

まず私が初めて購入した三脚がこちらです。「ファミリー向け三脚」と言われているもので、家電量販店やカメラ屋さんなどで良く売っている最安値クラスのがこのタイプだと思います。

はっきり言って、全くオススメしません。

なぜかというと、まず水平の調整がしづらいからです。正直いうと私は「全く調整できない」と思っています。

3WAYの様な機構をしているのですが、垂直(縦方向)、回転は普通の3WAYと同じ感じで調整可能なのですが、肝心の水平を調整する部分がこの様なネジでとめる様になっています。

三脚の写真

三脚の写真

この機構が重さにカメラの重量に耐えられないので、とまらないし、そもそも調整がしづらいです。

ただ、水平方向の調整が全くできない事はありません。雲台で調整するのを諦めて、左右どちらかの脚を縮めて三脚自体を傾ける事で調整は可能です。

三脚の解説の写真

ただ三脚自体が傾くのでその度に垂直方向と回転方向も調整し直す必要があります。

 

気に入らないポイントはもう一つあります。クイックシューです。クイックシューのネジのつまみが重力に負けてダランと垂れ下がります。

三脚の解説の写真

何が起きるかというと、垂れ下がったツマミが引っかかって三脚につかないのです!!

三脚の解説の写真

あと、安価な三脚なので当然の事ですが、プラスチックの部品が多いので安定感は全くありません。

良い点をあえてあげれば新品でも安いという事位です。安いのではじめに買って失敗しがちです。念の為にもう一回書いておきますが、全くオススメしません。

 

Velbon製 GEO E333

三脚の写真

カーボン製の小型の三脚です。先ほど紹介した「ファミリー向け」を除いて、Velbonの中でも一番小さいタイプの「旅行用」と位置付けされているものです。他のメーカーでも同じ様な位置付けのサイズだと思います。

小さいので頼りないと思われるかもしれませんが、実は充分に使えています。この三脚は記念写真でロケ撮影の時に使用しています。

私が使用しているカメラはミラーレスカメラで、SONYの「α7ⅲ」というかなり軽いものを使用しています。それにSmall Rigのケージを着けて、記念写真の時は85mm F1.8のレンズを使用しています。

カメラ、レンズ、ケージを含めた重量が1300gも無いので、このクラスの三脚でも問題無く使えています。軽いので携帯製抜群です。

 

SLIK製 MASTER PRO2

三脚の写真

大型の三脚です。

この三脚は商業写真を撮影する際に良く使用します。ガッチリととめたい時や、メニュー撮影時に上から撮影する時などの、高さが必要な時に使用しています。エレベーターをマックスに伸ばしてもびくともしないかなり頑丈な三脚です。

ただなかなかの重量があるので携帯製はあまり良くありません。移動の多いロケ撮影などには向かないと思います。

かなり大きな三脚なので、飛行機や鉄道、鳥等を撮影する様な超望遠のレンズ等、かなり重い機材を使用する時以外はこのクラスの三脚は必要ないと思います。同じ様なサイズのカーボン製のものもあります。

実はかなり古いもので、1972年から1990年まで販売していたモデルの様です。

どのサイズの三脚を買えば良いのか?

三脚のスペックを見ると「耐荷重」または「最大搭載質量」〇〇 kgという記載があるので、自分のカメラとレンズの重さを計算して決める。というのが一般的なのですが、SLIKさんの動画によると実は「耐荷重」等の数字はメーカーによって基準がバラバラなのであまり参考にならないそうです。

では何を基準にするかというと「パイプ径(脚の太さ)」だそうです。

70-200mmのレンズ

(この様な太くて長いレンズ)

をつけた場合、フルサイズの一眼レフカメラの場合、28mm前後、ミラーレスカメラの場合24mm前後、20mm前後のものは旅行用と考えて下さい。との事でした。

 

しかし先ほど紹介させて頂いたVelbon製の小型の三脚のパイプ径は19mmです。軽いカメラとレンズしか使用しないのであればこのクラスでも充分だと思います。

どこで購入するのがお得なのか?

おすすめの購入方法は、ズバリ中古です!!

「えっ、中古って品質大丈夫なの?古い三脚なんて使えるの?」と思われたかもしれませんが、実は先ほど紹介させて頂いたVelbon製の小型三脚と、SLIK製の大型三脚は中古で購入したものです。小型の方は1万円位、大型の方はなんと6000円もしていないです。

そして大型の三脚は先程紹介させて頂いた通り新しくても31年前も三脚です。

仕事の現場で何年間も何の問題も無く使用できています!!

三脚は新しいモデルが次々と販売されるので、中古で型落ちのものだとかなり安価で購入する事ができます。しかも綺麗な状態のものがかなり多いです。

 

勿論状態が良いものを探しましょう。一つ基準になるのが雲台のゴムや、コルク状の滑り止めの部分です。

三脚の解説の写真

ここがガッツリ削れているものは、しっかり使用されているので、他の脚等もボロボロだったりします。逆にここが綺麗なものは他のパーツも綺麗なものが多いです。勿論全てに当てはまる訳ではないと思いますが。

ちなみに削れた状態の場合はカメラを取り付けた際にしっかりと止まらないので、この部分を付け替えるたり、雲台を交換したりする必要が出てきます。

古い三脚を購入する際には一つだけ注意して下さい!!

私が中古で購入したSLIK製MASTER PRO2は雲台を交換しています。なぜかというと最初についていた雲台が使いにくかったからです。

状態は新しくて良かったのですが、機構が今の3WAYと違っていたのです。普通の3WAYは根元のハンドルで垂直調整、カメラ側のハンドルで水平調整です。古い方の雲台はそれが逆になっていたのです。

横向きにの時は問題無いのですが、縦向きの時に問題が起こりました。まず、普通の3WAYはこの様に縦構図でも勿論垂直調整ができます。

ところが古い雲台は縦構図の時にレバーで垂直調整が出来ないのです!!

縦位置で垂直調整をする婆あいは取り付けネジを緩めて付け直すしか手がありませんでした。

 

なぜこの様な機構なのかはハッキリとは分かりません。写真館向けの三脚らしいのでもしかすると、販売当時の写真館は一眼レフでは無くて大型や中型のカメラを使用していて、縦向きにする事がなかったのかもしれません。私の推測なので真相は不明です。知っている方は是非教えて下さい。

私の様に古い三脚を購入しようとする場合チェックしておいた方が良いかもしれません。

今回は以上です。

長くなってしまって申し訳ありませんでした。もし少しでもお役にたてたら幸いです。

今後も撮影機材や、撮影方法等の記事を書いていこうと思っておりますので、宜しくお願いします。

 

また次の記事でお会いしましょう。

福岡の出張撮影は「RYO PHOTO」まで!!

https://ryophoto.com

 

ちなみに今回の内容はyoutubeにもアップしていますので、よかったらご覧になって下さい。

 

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